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シリーズ|【子どもの「性への興味」と親の関わり方】小学生編!小学生が性に興味を持ち始めたとき、親はどう対応する?

からだのこと

kimi
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「ねえ、赤ちゃんってどうやってできるの?」「男の子と女の子ってどう違うの?」

そんなふうに、ある日突然、子どもから“性”に関する質問を投げかけられて戸惑った経験はありませんか?

あるいは、気づいたらタブレットの履歴に性的な動画が残っていた…
お風呂で性器を触っている姿を見て「このままで大丈夫?」と不安になることもあるかもしれません。

kimiさんの訪問看護の中でも子どもたちの世代別で親御さんたちの不安を吐露されることは多いです。

小学生になると、身体の発達や情報の広がりとともに、子どもたちは自然と「性」に興味を持ち始めます。これは“成長の一環”であり、決して異常なことではありません。
けれど、多くの親にとって「性の話題」は、いまだに気まずく、対応に悩みやすいテーマです。

性に関することは、恥ずかしさや不安、過去の経験も絡みやすく、親自身がブロックを抱えてしまうことも少なくありません。しかし、家庭での“最初の性教育”が、子どもの心の土台をつくるといっても過言ではありません。

この記事では、発達心理の視点を交えながら、

  • 小学生が性に興味を持ち始める理由
  • よくある行動とその背景
  • 親としての適切な対応
  • 伝えておきたい性の基本と実用的な教材

について、わかりやすく丁寧に解説していきます。

  1. なぜ小学生から“性”に興味が出るのか(発達心理の視点)
  2. よくある行動(こっそり動画/性器を触る/質問攻め)
    1. 📱1. こっそり性的な動画・画像を見る
    2. ✋2. 性器を触る・いじる
    3. 💬3. 性に関する質問攻め
  3. NG対応:怒る・避ける・無視するがダメな理由
    1. 🔴 怒る:「汚いこと」「恥ずかしいこと」として刷り込まれる
    2. 🔴 避ける:「親はこの話をしてはいけない」と学習させてしまう
    3. 🔴 無視する:不安や罪悪感を一人で抱えさせる
    4. 🔴 NG対応の根本原因は「親の不安や戸惑い」
  4. OK対応:受け止め方・声のかけ方・安心できる雰囲気作り
    1. 💡1. まずは「驚かない」「否定しない」ことが最優先
    2. 💡2. “知りたい気持ち”を大切にする
    3. 💡3. プライバシーとルールをやさしく伝える
    4. 💡4. 雰囲気づくりは“日常の一部”として
    5. 💡5. 親も「完璧じゃなくていい」と思うこと
  5. 小学生に伝えておくべき「性の5つの基本」
    1. ① 体はひとりひとり違って、どの体も大切
    2. ② 自分の体は自分だけのもの
    3. ③ 人の体にも心にもやさしくする
    4. ④ 性は「命」や「思いやり」とつながっている
    5. ⑤ 困ったら「誰かに相談していい」
  6. 本・絵本・教材の紹介(実際におすすめできるもの)
    1. 👶 小学生向け
      1. 📖『からだのなかのびっくり事典』(学研)
      2. 📖サッコ先生と!からだこころ研究所 小学生と考える「性ってなに?」
      3. 📖13歳までにつたえたい 女の子の心と体のこと
    2. 💡 保護者・支援者向け
      1. 📘『おうち性教育はじめます』(フクチマミ・村瀬幸浩/KADOKAWA)
      2. 🖥 おすすめ教材・動画サイト
  7. 専門家として伝えたいこと
    1. 🧠 性への態度は「自己肯定感」と「信頼関係」に深く関わっている
    2. 🗣 親自身も“性の話を避けて育った”ことがあるからこそ
    3. 🤝 親は“完璧な先生”でなく、“一緒に歩くガイド”でいい
    4. ✉️ 最後に:性を語ることは、命を語ること

なぜ小学生から“性”に興味が出るのか(発達心理の視点)

小学生、とくに中学年(3〜4年生)ごろから、「性」に関心を持つ子どもが少しずつ増えていきます。それは決して“おかしなこと”ではなく、心と身体の自然な成長の一部です。

発達心理学では、6歳ごろから思春期までを潜伏期(latency period)と呼びます。この時期、子どもは社会性が発達し、周囲の世界への関心が一気に広がります。友達や家族、学校という集団のなかで“自分”を意識するようになり、「自分の体」「異性との違い」「男女の役割」などへの興味が生まれていきます。

さらに、現代の子どもたちはインターネットや動画コンテンツなどを通じて、私たち大人が想像する以上に早く、そして直接的に“性的な情報”に触れる機会が増えています。昔であれば中学生以降に知っていたような知識が、小学生のうちに“目に入る”時代なのです。

また、小学校の保健体育では「第二次性徴」の学習が始まります。女の子の月経、男の子の射精や声変わりなど、身体的な変化について学び始めることで、「性」が“自分に関係のあること”として意識されるようになります。

加えて、心理的にも「親には聞きにくい」「でも知りたい」「友達も話していた」といった好奇心と葛藤の入り混じった時期でもあります。

ここで大切なのは、「性に興味を持つ=悪いこと」と捉えるのではなく、
“今、この子は大事なことを学びはじめているんだ”という視点で見てあげることです。

よくある行動(こっそり動画/性器を触る/質問攻め)

子どもが性に興味を持ち始めると、家庭のなかでいくつかの“サイン”が見られるようになります。それらは一見すると「困った行動」「隠れてやる悪いこと」に見えるかもしれませんが、多くの場合はごく自然な発達の一部です。以下に、よく見られる具体的な行動とその背景を紹介します。


📱1. こっそり性的な動画・画像を見る

スマートフォンやタブレットの普及により、子どもたちは簡単に動画や画像にアクセスできます。とくにYouTubeや検索エンジン、広告経由で意図せずアダルトコンテンツにたどり着いてしまうケースも少なくありません。

また、友達同士で「面白い動画」として見せ合ううちに、性的なものに触れることもあります。
この時期の子どもは、まだ“善悪の判断”よりも“好奇心”が先に働くため、本人にとっては「ただ知りたい・見てみたい」だけのことなのです。


✋2. 性器を触る・いじる

kimi
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この相談はとても多いです!特に大人はそれを見ることで驚きやショックの方が大きくなり見なかったことにしたり、勢いよく注意してしまうことが多いようです。

性器を触る行為も、特に低学年〜中学年の子に多く見られる行動です。大人が見ると「性的な意味」に感じてしまいがちですが、実際には感覚を確かめているだけということがほとんどです。

お風呂やトイレのあと、寝る前などに自然とそうした行為が出てくるのは、自分の身体への関心や安心感を得るための自己調整行動とも考えられます。ただし、あまりに頻度が多かったり、強く叱られたあとに繰り返すような場合は、ストレス反応の一つとして見立てることも大切です。


💬3. 性に関する質問攻め

「赤ちゃんってどこから出てくるの?」「なんで男の人には“アレ”があるの?」など、性にまつわる質問が増えてくるのもこの時期の特徴です。これは、子どもなりに“世界の仕組み”を理解しようとしている健全な発達過程です。

とはいえ、親としては「どう答えたらいいか分からない」「どこまで言っていいのか迷う」という葛藤が生じやすく、つい話題をそらしたり、曖昧に流してしまいがちです。

実際には、質問が出てきたときこそ性教育の最良のタイミングです。正確な知識を、子どもの年齢に合わせた表現で伝えていくことで、子どもは「聞いてよかった」と安心し、親子の信頼関係も深まります。

kimi
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私の訪問看護のつながりで助産師さんたちが3歳からの性教育!などの勉強会などをしてくださる機関もあります!


これらの行動はすべて、“大人のように性を理解しているわけではない”けれど、“自分の体や他者との違いに興味を持ち始めた”サインです。

次の章では、こうした行動に対してやりがちなNG対応と、そのリスクについて詳しく見ていきます。

NG対応:怒る・避ける・無視するがダメな理由

子どもが性的な言動をしたり、性的なコンテンツに触れたことが分かったとき、親としてショックを受けたり、驚いたりするのは当然のことです。
思わず「何してるの!」「そんなの見ちゃダメ!」と感情的に叱ってしまった経験のある方も少なくないでしょう。

しかし、ここで注意すべきなのは、その“反射的な対応”が子どもにどんなメッセージとして伝わってしまうかという点です。以下は代表的なNG対応とその影響です。


🔴 怒る:「汚いこと」「恥ずかしいこと」として刷り込まれる

子どもにとって親の感情は非常に大きな影響力を持ちます。特に「怒られた」「嫌な顔をされた」という体験は、その行動だけでなく“性そのものが悪いもの”という誤解につながりやすくなります。

すると、子どもは「性=恥ずかしい/隠すべきもの/誰にも相談できないもの」と認識し、思春期以降も性について話すことを避けるようになります。


🔴 避ける:「親はこの話をしてはいけない」と学習させてしまう

子どもの性に関する質問に、話題をすり替えたり「そんなこと知らなくていいのよ」と話を打ち切る対応は、“無関心”または“拒絶”と受け取られるリスクがあります。

結果として、子どもは親ではなくインターネットや友人から知識を得ようとし、間違った情報に触れる可能性が高まります。
性の情報は、正しい内容を正しいタイミングで伝えることが非常に重要です。


🔴 無視する:不安や罪悪感を一人で抱えさせる

「また今度ね」「そんな話はいいから」と無視された子どもは、「言わなきゃよかった」「これっていけないことだったんだ」と、自己否定や孤独感を抱えやすくなります

性についての関心や行動は、本来、誰にでも訪れる自然なものです。それを否定された子どもは、自分の体や気持ちに対して“不信感”を抱くようになり、心の健やかな成長にも影響を及ぼします。


🔴 NG対応の根本原因は「親の不安や戸惑い」

これらのNG対応の多くは、「どう答えたらいいかわからない」「自分自身が性についてオープンに育ってこなかった」など、親自身の心のブロックに起因しています。

ですから、まず大切なのは、「自分も戸惑っていい」「完璧に答えなくていい」と親自身が肩の力を抜くことです。

次章では、こうした不安に飲まれず、子どもにとって安心・信頼を感じられるような「OK対応(受け止め方・声のかけ方)」についてご紹介します。

OK対応:受け止め方・声のかけ方・安心できる雰囲気作り

子どもが性に関する行動や質問をしたとき、親の対応次第で「これからも安心して聞いていいことなんだ」と思えるか、「もう二度と話したくない」と感じてしまうかが決まります。

性教育は、知識を一方的に教える“授業”ではなく、日々の対話の中で育まれる信頼関係が土台です。
ここでは、子どもの発達段階に合わせた、実際に使えるOK対応のポイントを紹介します。


💡1. まずは「驚かない」「否定しない」ことが最優先

子どもから突然、性に関する話をされたときは、まず感情を挟まずに“聴く”ことを意識しましょう。

たとえばこんな風に返します:

「そうなんだね、気になったんだね。」
「聞いてくれてありがとう。大事な話だよね。」

このように、質問してくれたこと自体を肯定することで、子どもは「話してよかった」と安心できます。


💡2. “知りたい気持ち”を大切にする

子どもが性的なことに興味を持つのは、ごく自然なこと。
「この子は正しく知ろうとしている」と受け止め、年齢に合った範囲で答える姿勢が大切です。

例えば小学生には、赤ちゃんのことを聞かれた場合:

「赤ちゃんはね、お父さんとお母さんの体の仕組みが助け合ってできるんだよ。もう少し大きくなったら、もっと詳しく話せるよ。」

というように、事実を隠さず、でも無理なく段階的に伝えることができます。


💡3. プライバシーとルールをやさしく伝える

性器を触る行為などについては、「ダメ!」と怒鳴るのではなく、“どこで・どんなふうに”ならOKかを伝えることが大切です。

「触るのは悪いことじゃないけど、お風呂や自分の部屋など、ひとりのときにしようね。」
「お友達の体に触れることはダメだよ。自分の体も大事にしてね。」

といったふうに、“安心しながら守れるルール”を共有していきましょう。


💡4. 雰囲気づくりは“日常の一部”として

性の話を特別な“イベント”にせず、日々の雑談や絵本、ニュースなどから自然に話題を広げることで、子どもは「話していいこと」と感じられるようになります。

たとえば:

  • お風呂で身体の話をしながら「体ってすごいね」
  • 生理や月経の話題を隠さず共有
  • 男女の違いやLGBTなどを絵本で自然に紹介

家庭の空気が“オープン”であれば、子どもは安心して自分の気持ちや疑問を表現できます。


💡5. 親も「完璧じゃなくていい」と思うこと

「うまく説明できない」「なんて答えたらいいの?」と感じたときは、無理に答えを出そうとしなくても大丈夫です。

「ママも今、考え中なんだ。また一緒に調べてみようか。」

という姿勢こそが、子どもにとっての“信頼”になります。

小学生に伝えておくべき「性の5つの基本」

性についての話は、親として「どこからどう伝えたらいいのか分からない」と感じることが多いテーマです。
でも実は、専門的な知識や難しい言葉がなくても、“大事な価値観”をシンプルに伝えるだけで十分です。

ここでは、小学生の子どもたちに伝えておきたい「性の5つの基本」をご紹介します。これらは、思春期を迎える前に土台として持っておくことで、将来のトラブルや不安を予防する力になります。


① 体はひとりひとり違って、どの体も大切

「男の子の体、女の子の体、それぞれ違うけれど、どちらも大切だよ。」

性別や体の形に“正解”や“普通”はありません。背が高い子もいれば低い子もいる。性器の大きさや形にも個人差があります。

子どもが他人と比べて不安を抱かないよう“みんな違っていい”という価値観を根っこに持たせることが大切です。


② 自分の体は自分だけのもの

「自分の体を大事にしていいし、誰にも勝手に触らせなくていいんだよ。」

性的被害を防ぐためにも、“自分の体は自分が決めていい”という感覚を早い段階で持たせることが重要です。

「イヤなことはイヤって言っていい」
「大人でも、イヤな触り方をされたら言っていい」
そんな風に、“自己決定権”と“安心して伝えられる環境”を伝えましょう。


③ 人の体にも心にもやさしくする

「人の体や気持ちを傷つけることは、絶対にしてはいけないよ。」

性に関するからかいや冷やかし、性的な言葉でのいじりは、相手を深く傷つけることにつながります。

「からかい=いけないこと」
「相手がイヤだと思うことはしない」
こうした基本的な人権感覚を“性の話”の中で伝えることは、性の健康(セクシュアル・ウェルビーイング)を育む上で非常に大切です。


④ 性は「命」や「思いやり」とつながっている

「赤ちゃんは愛情や命のつながりの中で生まれてくるんだよ。」

性は単なる「体の関係」ではなく、人と人との絆や、命の誕生につながるもの。
だからこそ、相手を大切に思う気持ちや信頼関係がとても大切だということを、子どもにもわかる形で伝えましょう。


⑤ 困ったら「誰かに相談していい」

「性のことも、わからなかったら誰かに相談していいんだよ。」

性についての話は、なかなか相談しにくいと感じがちです。
でも、「おうちの人に言っていい」「先生や看護師さんにも聞いていい」と伝えることで、“一人で抱え込まない力”が育ちます。

親としても、「聞いてくれてうれしいよ」「相談してくれてありがとう」という言葉がけで、性の話を“安心できる対話”として根づかせることができます。

本・絵本・教材の紹介(実際におすすめできるもの)

性について話すとき、親として「どう伝えたらいいのか分からない」「正しい知識を自信をもって教えられない」と感じることはよくあります。
そんなときこそ、子どもの発達に合った本や教材を活用することで、無理なく・自然に性教育を始めることができます。

ここでは、支援現場でも使用されている、信頼性が高く・親しみやすい絵本や教材を年齢別に紹介します。


👶 小学生向け

📖『からだのなかのびっくり事典』(学研)

特徴:身体のしくみを科学的に、でも親しみやすいイラストとやさしい言葉で解説している図鑑。性器のしくみや男女の体の違いもナチュラルに紹介されています。

✅ 医学的に正確なのに、子どもが「気持ち悪くない」「面白い」と思える構成が魅力。

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📖サッコ先生と!からだこころ研究所 小学生と考える「性ってなに?」

特徴:思春期の入り口にいる男の子・女の子が、お互いの体・心・性について、サイエンスの視点から学べる本です。
産婦人科医のサッコ先生こと高橋幸子先生が、科学に裏打ちされ、国際基準に照らした「性」の知識を、わかりやすく教えてくれます。

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📖13歳までにつたえたい 女の子の心と体のこと

特徴:女の子の体の変化だけではなく、ホルモンのことや、男の子の体の仕組み・思考、命の営み、避妊、性感染症など、160ページと決して厚い本ではありませんが、広く浅く充実した内容です。

✅ 親子で一緒に読める構成で、会話のきっかけが作りやすいです。

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💡 保護者・支援者向け

📘『おうち性教育はじめます』(フクチマミ・村瀬幸浩/KADOKAWA)

特徴:家庭での性教育の具体的な進め方、声かけ例、Q&A形式などが充実。「難しくない」「今日から始められる」と好評のベストセラー。

✅ 「正直、性教育に自信がない」親ほど手に取ってほしい1冊です。


🖥 おすすめ教材・動画サイト

  • ユースクリニック動画(日本家族計画協会)
     性教育動画が無料で視聴可能。思春期前の子にもわかりやすく構成されています。
    →https://www.jfpa.or.jp
  • NHK for School「からだのしくみ」シリーズ
     教育番組を使った性教育導入に最適なコンテンツ。学校現場でもよく活用されています。

親子で一緒に本を読むことで、「性は話してもいいことなんだ」と自然に感じられる空気が家庭に育ちます。
まずは親が“ひとりで全部抱え込まない”ためにも、こうしたツールを気軽に使ってみてください。

専門家として伝えたいこと

kimiさんは、訪問看護の現場で多くのご家庭に寄り添いながら、子どもの発達や親の葛藤、家庭内での性への戸惑いにたくさん向き合ってきました。
そのなかで、はっきりと実感しているのは、

“性の話をどう扱うか”は、子どもの心の根っこに直結する

ということです。


🧠 性への態度は「自己肯定感」と「信頼関係」に深く関わっている

性に対する態度や感覚は、「自分の体をどう感じるか」「他人とどう関わるか」「自分をどこまで信じられるか」に直結します。

もし、性に対する興味を否定されたり、羞恥や叱責の中で押し込められた経験があると、

  • 「私はおかしいのかな…」
  • 「この話は誰にもできない…」
    という孤立感や自己否定に繋がってしまうことがあります。

性の話を安心してできる家庭は、“どんな自分でも受け入れられている”という感覚を子どもに与え、それが将来の人間関係や自己選択にも好影響を及ぼします。


🗣 親自身も“性の話を避けて育った”ことがあるからこそ

多くの親世代が、「性のことは恥ずかしい」「学校任せ」「家で話したことなんてなかった」という経験を持っています。

だからこそ、わが子が性的なことに興味を持ち始めたとき、どう接すればいいか分からず不安になるのは自然なことです。
でも、それをきっかけに「自分の価値観を見直すチャンス」と捉えることもできます。

親自身が「わからないから一緒に考えよう」「自分も学びなおそう」とオープンに関わる姿を見せることは、子どもにとっても何よりの安心材料になります。


🤝 親は“完璧な先生”でなく、“一緒に歩くガイド”でいい

性について、すべてを教えられる完璧な親になる必要はありません。
むしろ大切なのは、“あなたのことを大切に思っているよ”という姿勢を持ち続けることです。

性の話を通じて子どもに伝えたいのは、「あなたの存在には価値がある」「どんなあなたでも受け止めるよ」という、根底にある“生きる力”です。

それは、私たちがどんな支援の現場でも大切にしている、**「その人らしさを尊重するケア」**とまったく同じものだと思うのです。


✉️ 最後に:性を語ることは、命を語ること

性を伝えることは、命をどう捉えるか、他者をどう思いやるか、自分をどう信じるかを伝えることと同義です。

ぜひ、家庭のなかで、“性”というテーマがタブーではなく「対話の種」として育まれていくことを願っています

わたしたち大人が“性を語る勇気”を持つことで、子どもたちは“自分を大切に生きる力”を手に入れていくのです

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