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スマホで性的な動画を見ていた…?思春期の子どもと“性”について語る親の対応術

からだのこと
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ある日、子どもがスマホを開きっぱなしにしていて、ふと見てしまった検索履歴。
「え?こんな言葉、検索してたの…?」
あるいは、性的な動画や広告に無防備に触れていたり、夜中にこっそり画面を見ている姿を見つけたとき。親としては驚きや戸惑い、そして少しのショックを感じることでしょう。

でも実はこれは、どの家庭にも起こりうる“現代の性教育の入口”なのです。

中学生・高校生と年齢が上がるにつれ、子どもは身体的にも心理的にも大きく変化していきます。
性ホルモンの影響で性的関心が高まるのは自然なこと。
でも同時に、スマホやSNSの影響で、親が想像する以上に早く・濃い情報に触れてしまうリスクも増しています。

思春期の子どもたちは、“知りたいけど恥ずかしい”“親には聞きにくいけど、本当は不安”という、複雑な感情を抱えています。
だからこそ、今こそ必要なのは「ダメ!禁止!」ではなく、信頼に基づいた“性を語る力”です。

この記事では、思春期の子が性的なことに関心を持ち始めたときの親の心構えや、スマホ時代に必要な性教育、そして親子関係を深める対話のヒントをお伝えします。

  1. 📱スマホ時代の“性の情報”にどう向き合うか
    1. 子どもたちは「性の正解」を探している
    2. 禁止ではなく、対話とガイドを
  2. 💥 親の驚きやショックをどう受け止め、どう乗り越えるか
    1. ショックを受けるのは当然。でも感情をそのままぶつけない
    2. 感情をコントロールするための2つのステップ
      1. ① まずは深呼吸して「自分の感情」に気づく
      2. ② 自分の価値観を見つめ直す
  3. 📚 思春期の子に伝えるべき“性の正しい知識と考え方”
    1. 「性=行為」だけじゃない。“関係性・尊重・命”を含むものだと伝える
    2. 「ネットの情報は全部が本当じゃない」と教える
    3. 実際に伝えておきたい「思春期の5つの性知識」
  4. 🤝 信頼関係を壊さない、思春期との対話のヒント
    1. ①「教える」より「話を聴く」姿勢が鍵
    2. ② “空気”で伝える。話すのは1回きりじゃなくていい
    3. ③ 「あなたの味方でいたい」というメッセージを繰り返す
  5. ⚠️ 思春期の性をめぐるトラブルと、親ができる予防策
    1. 【よくあるトラブル①】SNSやチャットアプリでの裸の画像のやりとり(自撮り)
      1. 予防のために親ができること:
    2. 【よくあるトラブル②】無理な誘い・強制的な性行為
      1. 親が伝えたいこと:
    3. 【よくあるトラブル③】妊娠や性感染症のリスク
      1. 親の関わり方として:
  6. ✨ 最後に:親が“語る勇気”を持つことで、子どもの未来が守られる

📱スマホ時代の“性の情報”にどう向き合うか

いまの中学生・高校生が育っているのは、「スマホがあって当たり前」の時代です。
性に興味を持ったとき、私たちがかつてそうだったように“本屋で立ち読み”をするのではなく、指先ひとつで検索できてしまいます。

しかも、検索結果に出てくる情報の多くは、誤った知識や極端な表現を含んだコンテンツです。アダルト動画、SNSでの性的表現、過激な性描写…。
彼らはそのすべてを「正しい情報」として無防備に受け取ってしまうことがあります。


子どもたちは「性の正解」を探している

思春期の子どもたちにとって、“性”とはただの好奇心の対象ではありません。
自分の体、自分の欲求、そして人との関係の中で、自分自身の“正解”を模索している最中なのです。

彼らが性的な情報に触れるのは、ごく自然な流れです。
ただしそこにあるのは「学びたい」という気持ちであっても、間違った学び方をしてしまえば、心にも体にも傷を残す可能性があります。


禁止ではなく、対話とガイドを

ここで親がやってしまいがちなのが、「こんなもの見ちゃダメでしょ!」という一方的な禁止。

ですがそれでは、

  • 子どもは「もう親には話せない」
  • 「バレないように隠れてやろう」
    という方向へ向かってしまいます。

本当に必要なのは、“開かれた対話の雰囲気”と“正しいガイドライン”です。

「気になることがあるのは自然なことだよ。でも、インターネットの情報って正しくないものも多いんだ。」
「不安になったら、いつでも聞いてね。一緒に調べよう。」

このように、「見たこと・知りたいことを否定しない姿勢」が、子どもの心を守る第一歩になります。

💥 親の驚きやショックをどう受け止め、どう乗り越えるか

「まさかうちの子が…」「こんな動画、どこで知ったの?」
スマホの履歴や行動をきっかけに、親が強いショックを受けることは珍しくありません。
怒り、困惑、不安、そして「育て方が悪かったのかも…」という罪悪感。

ですが、まず大切なのは、その感情を“悪いもの”としないことです。


ショックを受けるのは当然。でも感情をそのままぶつけない

親としての戸惑いは、人として当たり前の反応です。
ただ、ここでそのまま怒りや落胆をぶつけてしまうと、子どもはこう感じます。

「やっぱり話しちゃダメだったんだ」
「自分は気持ち悪い存在なんだ」
「もう何も相談できない」

この“心のシャッター”が閉じてしまうと、その後の対話はどんどん難しくなっていきます。


感情をコントロールするための2つのステップ

① まずは深呼吸して「自分の感情」に気づく

感情的になりそうなときは、まずその場で返答しないのもひとつの手段です。
「あとで話そうね」と一言伝えて、自分の気持ちを整理する時間をとりましょう。

ポイント:

  • ショックを否定しない
  • でも“子どもの前では一呼吸”をルールにする

② 自分の価値観を見つめ直す

性に関する話題に強く反応してしまう背景には、親自身の過去の経験や育った環境が影響していることがあります。

「自分も性の話を避けられて育ったな」
「恥ずかしいものって刷り込まれてたかも」

そんな風に、自分の価値観と少し距離を置いて見直すことができれば、子どもにとっても安心感のある“対応者”になれるはずです。

📚 思春期の子に伝えるべき“性の正しい知識と考え方”

思春期の子どもは、身体の変化とともに性への関心が一気に高まります。
同時に、SNSや動画サイト、友人との会話などを通して、たくさんの情報が一方的に流れ込んでくる時期でもあります。

このとき、正しい知識を持っていなければ、偏ったイメージや危険な思い込みが子どもの中に刷り込まれてしまう可能性があります。


「性=行為」だけじゃない。“関係性・尊重・命”を含むものだと伝える

アダルト動画やSNSの情報は、“性”をあたかも行為だけのもののように描きます。
しかし実際には、性とはもっと広く、もっと深いテーマです。

  • 相手を思いやる気持ち
  • 相手の同意・自分の意思
  • 命が生まれることの重み
  • 自分を大切にするという感覚

こうした要素を丁寧に伝えていくことが、“性=大切な関係”として理解する土台になります。


「ネットの情報は全部が本当じゃない」と教える

子どもにとってネットの情報は“リアル”と同じくらい影響力があります。
だからこそ、「すべてを信じる必要はない」というフィルターのかけ方を伝える必要があります。

「ああいう動画は、演出されたものが多いよ」
「本当の気持ちや関係って、動画だけじゃ分からないんだよ」
「性のことって、自分を守る知識も含まれているんだ」

このような伝え方で、“性=体だけのことじゃない”という視点をもたせていきましょう。


実際に伝えておきたい「思春期の5つの性知識」

Point
  1. 自分の体と気持ちは、自分に決める権利がある
  2. 相手との関係には“思いやり”と“同意”が必要
  3. 望まない妊娠・性感染症は現実に起きうる問題
  4. 性は“してもいい”ものではなく、“していい時”を自分で判断するもの
  5. 困ったときは、親・大人に相談していい

これらは、説教や道徳ではなく、“生きていくうえで必要な力”として伝えることが大切です。

🤝 信頼関係を壊さない、思春期との対話のヒント

思春期は、子どもが「親離れ」を意識し始める時期。
自分の世界を持ち始め、反抗的な態度をとることも多くなります。
そんな中で性の話をしようとすると、「うざい」「関係ない」「話したくない」と返されてしまうこともあります。

それでも、親との対話が“拒絶”されたわけではありません
適切な距離感とタイミングさえあれば、思春期の子とも信頼を持って性の話ができるのです。


①「教える」より「話を聴く」姿勢が鍵

子どもは“正論”を押しつけられると、一気にシャットダウンします。
大切なのは、「話すこと」より「聴くこと」
「どう思ってる?」「何が気になったの?」と問いかけ、子どもの価値観を引き出すことが第一歩です。

NG例:「そんなの見ちゃダメでしょ!」
OK例:「それ、どこで見たの?びっくりした?」

頭ごなしに否定せず、“対話の余白”を残すことが信頼をつなぎます。


② “空気”で伝える。話すのは1回きりじゃなくていい

性の話は、1回で完結するものではありません。
むしろ、「また今度続きを話してもいいんだ」と思える“空気感”を家庭に持たせることの方が重要です。

  • ごはん中にニュースから話題をつなげる
  • SNSの話題をきっかけに少しコメントを入れる
  • 絵本・本をさりげなくリビングに置いておく

このように、会話のハードルを下げる工夫があるだけで、子どもは安心します。


③ 「あなたの味方でいたい」というメッセージを繰り返す

たとえ拒まれても、怒鳴られても、「話しかけてくれてありがとう」「困ったらいつでも頼ってね」と伝え続けることで、“親は自分の味方である”という信頼感は着実に積み上がっていきます。

それが、性に関する悩みだけでなく、SNSトラブル・交際・人間関係などあらゆる相談の土台になります。

⚠️ 思春期の性をめぐるトラブルと、親ができる予防策

性への関心が高まる思春期は、情報や感情のコントロールが未熟なことから、トラブルにつながりやすい時期でもあります。
予想外の事態に巻き込まれてしまう子どもたちを、家庭の中でどう守っていくか。ここでは、実際に起きやすい事例と、親ができる予防のポイントを紹介します。


【よくあるトラブル①】SNSやチャットアプリでの裸の画像のやりとり(自撮り)

スマホが当たり前になった今、「好きな人に送った」「友達から頼まれて断れなかった」という理由で、自分の裸や下着姿を送ってしまうケースがあります。
これは、将来的にリベンジポルノやネット拡散など、重大な被害に発展する危険性があります。

予防のために親ができること:

  • 「どんなに好きでも、体を写した写真は絶対に送ってはダメ」と明確に伝える
  • 写真が一度出回れば消せないこと、未来の自分が傷つくことを伝える
  • 被害を見聞きしたときは話題にして、「困ったら守るよ」と伝える

【よくあるトラブル②】無理な誘い・強制的な性行為

異性との関係が深まる中で、子ども自身が望んでいないのに“断れずに流されてしまった”という経験も報告されています。

これは単に「性教育が不足している」からではなく、自己肯定感や判断力、人間関係のスキルといった土台が未成熟なために起こることが多いです。

親が伝えたいこと:

  • 「イヤなことは断っていい」「“ノー”と言う力も大切な力」
  • 「無理なことは、誰が相手でも応じなくていい」
  • 「自分の体は、自分が決めていいもの」
  • 「もし何かあったら、絶対に味方になるよ」

【よくあるトラブル③】妊娠や性感染症のリスク

性行為に対する知識不足や「自分は大丈夫」という過信から、避妊をしなかったことでの望まぬ妊娠や感染症のリスクも現実として存在します。

親の関わり方として:

  • 生殖に関する正確な知識(排卵・避妊・性感染症など)を、年齢に応じて伝える
  • 保健体育の授業内容を確認し、足りない部分を補う
  • 性のことを「してもいい/悪い」ではなく、「判断できるようになること」が大事と伝える

✨ 最後に:親が“語る勇気”を持つことで、子どもの未来が守られる

思春期の性への関心は、ごく自然で当たり前の成長の一部です。
ですが、スマホやネットの影響で、その関心が歪められたり、トラブルの火種になったりするリスクがあるのも事実です。

だからこそ、禁止でも放任でもなく、“信頼を軸にした対話”こそが最大の予防策になります。

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親が語ることを恐れなければ、子どもはきっと、
「もし何かあっても、大丈夫。ちゃんと話せる場所がある」と思えるようになります!

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